Apple Musicなどサブスク(サブスクリプション=定額聴き放題)サービスが増えている中、今、レコードが静かなブームです。CDの売り上げが低迷している中、アナログレコードの生産数は前年比で2倍と増加しているそうです。何千、何万という曲をプレイヤーに収納したり、クラウドに保存された一生かかっても聴ききれない音源を聴くことができる時代に、なぜ収納に場所が必要で、再生にも手間がかかるレコードが人気なのでしょうか?
ひとつは、無限に手軽に音楽を聴くことができる時代だからこそ、本当に好きな楽曲は、手間隙をかけてちゃんと向き合いたいという気持ちの高まりがあるのかもしれません。また、CDよりも高音質と言われるハイレゾデータの配信も増えてきたことで、CDよりも情報量が多いと言われるアナログレコードにも目が向けられるようになった可能性もあります。
また、CDやデジタルデータでの再生と比べて、アナログレコードでは介在する機器やケーブルが多く、それらの性能や組み合わせによって音質の向上や自分好みにセッティングするというツウ好みの要素が多くあることも一因でしょう。
Apple Musicなどサブスク(サブスクリプション=定額聴き放題)サービスが増えている中、今、レコードが静かなブームです。CDの売り上げが低迷している中、アナログレコードの生産数は前年比で2倍と増加しているそうです。何千、何万という曲をプレイヤーに収納したり、クラウドに保存された一生かかっても聴ききれない音源を聴くことができる時代に、なぜ収納に場所が必要で、再生にも手間がかかるレコードが人気なのでしょうか?
ひとつは、無限に手軽に音楽を聴くことができる時代だからこそ、本当に好きな楽曲は、手間隙をかけてちゃんと向き合いたいという気持ちの高まりがあるのかもしれません。また、CDよりも高音質と言われるハイレゾデータの配信も増えてきたことで、CDよりも情報量が多いと言われるアナログレコードにも目が向けられるようになった可能性もあります。
また、CDやデジタルデータでの再生と比べて、アナログレコードでは介在する機器やケーブルが多く、それらの性能や組み合わせによって音質の向上や自分好みにセッティングするというツウ好みの要素が多くあることも一因でしょう。
レコードを楽しみたい。家にあったレコードを再生してみたいという場合、必要になるのは次の4つのアイテムです。
とは言っても、エントリーモデルにはフォノイコ内蔵プレイヤーや、スピーカー内蔵プレイヤーなどもあり、プレイヤーだけ買えばレコードを鳴らすことができるものもあります。
例えば、こちらのモデルはフォノイコ内蔵でアンプかアクティブスピーカー(パワードスピーカー)へ接続すれば再生された曲を聴くことができます。また、レコードをセットしてSTARTボタンを押せば自動で再生してくれます。
レコードには大きさと、指定された回転数がありますので、それに対応した設定があるプレイヤーが必要になります。大多数のレコードは、12インチ(30センチ)と7インチ(17センチ)で、33回転か45回転であることが多いですので、それに対応したプレイヤーがあれば大丈夫でしょう。(多くのプレイヤーは対応しています)
アクティブスピーカーは、パソコン用やiPodやウォークマンなどデジタルプレイヤーを接続して再生できるスピーカーならほとんどがそうなので、手持ちのスピーカーで対応できる場合が多いです。つまり、こちらのレコードプレイヤーを買うだけで、レコードを聴くことはできると言えます。
スピーカーをこれから買いたいという人は、せっかくならアンプとセットで揃えたいものです。
例えば、マランツのプリメインアンプ「PM6007」は、最大192kHz / 24bitのPCM信号に対応するハイレゾ対応のプリメインアンプです。アナログバランス入力2つに加えて光オーディオ入力を2つ、同軸デジタル入力1つを備え、出力はアナログバランスのほかにサブウーハープリアウトとヘッドホン端子がありますので、サブウーハーを繋いで重低音を楽しんだり、お気に入りのヘッドホンで音楽を楽しむことも。住宅事情などによってはヘッドホンで楽しむ方が良い場合もあるかもしれません。
マランツといえば往年のオーディオファンなら納得の老舗ブランドで、エントリーモデルに位置する「PM6007」ではありますが、他社なら中級機、上級機にラインナップされてもおかしくない実力を秘めている高コスパモデルと言えます。
アンプを使うならスピーカーはパッシブタイプを選びたいものです。
こちらのスピーカーは、ハイレゾ対応のツイーター(高音用スピーカー)を搭載し、コンパクトながら低音から高音まで豊かな表現をしてくれます。スピーカーもこだわるとキリがないですが、最初にある程度のものを揃えると長く使えることが多い機材でもあります。アンプとスピーカーは予算が許す範囲でなるべく良いものを選びましょう。
アンプとスピーカーを繋ぐには、スピーカーケーブルも必要になります。アンプやスピーカーによって端子が異なりますので、対応したケーブルを使いましょう。ケーブルも、材質や芯線のより方など様々な考えや信仰がある「沼」でもありますが、まずは信頼できるメーカーのスペックを満たしたものを使いましょう。
このアンプとスピーカーのセットは、ビギナー向けと限定してしまうにはもったいないほどのポテンシャルがあり、プレイヤーを買い替えたり、他のデジタルプレイヤーを接続しても当面は満足できる性能を提供してくれます。これで物足りないと思うようになったらもう立派なオーディオマニアと言えるのでは?
また、往年のシステムコンポをお持ちの方は、コンポのアンプにプレイヤーを繋げば、すぐに再生することができます。
フォノイコ(=フォノイコライザー=フォノイコライザーアンプ)は、レコードの溝をレコード針が引っ掻いて発生する小さな振動(音)を補正して増幅する装置です。
レコードプレイヤーに必須なアイテムで、エントリーモデルには内蔵されていることもあるフォノイコライザーですが、わざわざ別にあるということはフォノイコによって好みの音作りができるとされているからでもあります。
フォノイコには、MM型のみ対応、MM・MC型両方に対応などいくつか種類があります。購入する人もいれば、回路を組んで自作する人もいて、フォノイコだけで何台も持っているなんて人もいます。
プレイヤーに直接つないでアンプに受け渡す機器ですので、この性能や特性によって音が変化することも多いです。それゆえに最初に追加したり交換することが多い装置でもあります。フォノイコの先は、パワードスピーカーにしても良いですし、アンプに接続しても良いので、今使っているオーディオ装置にレコードプレイヤーを追加する場合には、意識しておきたいデバイスと言えます。比較的安価だったり、自作できるものだったりするので、最初のこだわりアイテムとして人気です。
そのほかにも、レコードプレイヤーは安定した回転を得るために水平に設置する必要があり、水平を確認するための「水準器」が必要になります。三脚やカメラに取り付けるタイプを流用してもいいですが、専用のものもあります。また、プレイヤーによっては内蔵されているものもあります。
さりげなく水準器があると「お、ちゃんとこだわって設置しているんだな!」と感心されることもありますが、水平がとれてない状態で使っていることがバレてしまうこともあります。
そのほかには、カートリッジなどもハマると深い沼と言えます。高級機では数百万円のものもあるほどで、近づくと「そっちに行ってはいけない」という声がどこからともなく聞こえてくると言われています。
ハマると深い沼とも言われているアナログレコード、アナログオーディオの世界ですが、まずは難しいことを考えずに楽しんでみましょう。CDより音が良いとか、1/fの揺らぎが体に心地よいなどまことしやかなウンチクも巷に溢れていますが、かすかにノイズが混じった柔らかな音に包まれるだけでもリラックスした気分になりますし、レコードを聴いているうちに、そういう細かいことはどうでもよくなってくるかもしれません。
また、レコードはCDと比べて盤面も大きいので、飾ったり、再生中のジャケットを展示するなど視覚的な楽しみもあります。
レコードに針を落とす瞬間は、コーヒーのドリップにも通じる細やかな作業で、今から音楽を楽しむという気持ちを整えてくれます。
静かに針を落として再生された音楽を聴きながら、ドリップしたコーヒーを楽しむ。そんなゆっくりとしたひと時を過ごしてみませんか?
ライタープロフィール
戸津 弘貴:iPod Styleという音楽プレイヤーやヘッドホンなどを紹介する情報サイトを立ち上げてライターデビュー。現在は、スマートフォンやカメラなどのガジェットやアウトドア、防災関連のライターとして活動中。